正常波形と左脚ブロック [心電図波形]
前回の記事で「一見、正常波形?」を掲載しましたが、アブレーションを受ける前に観察された正常心電図の波形を紹介します。
やはり、シャープな感じがします。
すっきりしている感じ・・・もう、このような波形には戻れないのが、本当に残念です・・・
感じではいけないので、部分的にざっくりと説明します。
まず、P波:P波は洞結節の信号を受けて心房が収縮するときの波形です。
心房の収縮に続き、左右の心室が一度に収縮するときの波形がQRS波です。
その幅の最大は1mmちょっとでしょうか?
左心室もキュッとしまって、血液を全身に送りだしています。
その後、心室が拡張するときの波形がT 波です。
拡張した心室には、心房からたくさんの血液が流れ込みます。
そしておまけですが、U波です。
図では最初にもどってしまいましたが、血液中の電解質によって波が高くなったり、低くなったりするそうです。
「一見、正常波形?」と比較すると・・・
この波形は、P波に続くQRS波の幅が2mmちょっとあります。
左脚がブロックされていると、左心室には直接電気信号は伝わらず、P波の信号が最初に右心室に伝わり、右心室が収縮してから、便乗するような形で左心室も収縮します。
左心室の収縮の遅れが(両心室が同時に収縮していないので)QRS波の幅が広く観察されることとなり、やはり、この波形は左脚ブロックということなのでしょう。
その後の心室の拡張も、時間差で拡張するのかS波からT波までは平坦で、T波は低くなっています。
左脚ブロックになってから、この頃は心拍は不整ではなく、比較的規則正しいので平穏無事に過ごしていますが・・・
ところで、最初に紹介した正常心電図の前後の波形を紹介すると・・・
本当に規則正しく、速くなったり、遅くなったり、息を吸うときに速くなり、吐くときに遅くなるのです。
これは呼吸性洞不整脈の波形です。二度寝してしまったときに観察されることが多かったのですが、この頃はみられません。
まだ、交感神経が働いていないのでしょうか?
コメント 0